激しいメタル初心者の入門にオススメのバンド&名盤紹介 (デスメタルほか)

2016/08/05

その他/コラム

 近年はマキシマム・ザ・ホルモンSiM,CrossfaithFear, and Loathing in Las Vegas等のデスボイス(スクリームやグロウルの総称)が用いられたラウドロックバンド達が、激しい音楽が好きという若年層を中心に人気です。しかし、ヘヴィメタル大好き人間である私としては、そうしたバンドでは物足りなさを覚えるのも事実(音楽的にどちらが上とか下とかいう話でありませんので、悪しからず)。

 とにかく激しい音楽が聴きたいめちゃくちゃ暴れたいという方はぜひヘヴィメタルを聴いてみるべきだと思います。そこで、強烈なデスボイスが用いられているバンドを中心に、メタルの世界に大きな影響を与えたバンドのみを紹介していきます。

SLIPKNOT
 メタラー以外にも認知されている数少ないヘヴィメタルバンドのひとつ。華のある見た目と、多種多様の音楽の要素をブチ込みながらも、継ぎ接ぎ感の無い自然な楽曲は誰にも真似出来ません。オリコンのアルバムランキングにランクインするほど大人気なので、見逃すわけにはいかないでしょう。
 

ARCH ENEMY
 メタル先進国スウェーデン出身のARCH ENEMYは、デスボイスに拘った楽曲のみを発表しているバンドでは、最も商業的に成功しているバンドといえるでしょう。女性とは思えない凶悪なデスボイスを披露するアリッサ・ホワイト=グラズの歌唱と、日本の演歌にも通ずるところがある"泣き"のギターのコントラストは唯一無二。こうした音楽をメロディック・デス・メタルと総称します。ヴォーカルの叫び声に耳がいきがちだとは思いますが、主旋律はギターが奏でている場合が多いので、ギターのメロディに耳を傾けて聴いてみて下さい。
 


LAMB OF GOD
 アメリカの大人気バンド。スピード感よりもノリの良さを強調したグルーヴ・メタルを基本に、メロディアスな要素を随所に散りばめた楽曲は唯一無二。理屈抜きに体を揺さぶられる重厚感はメタル界随一です。ライブではあまりにもモッシュが激しすぎて死人が出たこともあります。
  


PERIPHERY
 近年大流行しているジェント(Djent)の筆頭。つんのめったような変則的リズムで刻まれるギターリフと親しみやすい歌のメロディが特徴的です。この曲は、途中からデスボイスが使われます。

 2016年発表の『PERIPHERY III: SELECT DIFFICULTY』は、個人的にはメタル入門に特に適した名盤だと考えています。詳しくはこちらのレビューをご覧ください。メタラー以外には分かりにくい表現が多いですが、動画で紹介した曲だけでも聴いてみて下さい。

 


CANNIBAL CORPSE
 大ベテランCANNIBAL CORPSEは、一般人がイメージするデスメタルに最も忠実なバンドです。バンド名を直訳すると人肉を食らう屍拷問、猟奇的殺人、反キリスト教などを扱う凶悪な歌詞、グロテスクすぎて検閲が入るアルバムジャケットなどが特徴です。上記のバンドに比べるととっつきにい音楽性ですが、本物のデスメタルの世界を知りたいという方は必聴。




NAPALM DEATH
 速い、うるさい、短いの三拍子が揃ったグラインドコア界の大御所。1秒で終わる「You Suffer」というギネスが認定する世界一短い曲をレパートリーに持つことで有名ですが、彼らは決してお笑いバンドではありません。ブラストビートというマシンガンのような強烈なドラミングによる残虐さで彼らに比肩するものは居ないでしょう。
  



DIMMU BORGIR
 ノルウェーのDIMMU BORGIRは、悪魔主義反キリスト教思想を前面に押し出したブラック・メタルというジャンルの中では最も商業的に成功しているバンドのひとつです。豪勢なオーケストラと悪魔そのものの歌声のコントラストが見事。
 



 エクストリーム・メタルと総称されるジャンルの中でも、特に激しいものを中心にまとめました。とにかく遅くて重苦しいドゥーム・メタルや、ダークかつ耽美な世界観のゴシック・メタルなど、上記以外にもメタルのサブジャンルはめちゃくちゃあります。気になる人はどんどん調べてみて下さい。この記事をきっかけに、ディープなメタルの世界に足を踏み入れる人が一人でも増えてくれれば幸いです。

 この記事ではほぼ全編デスボイスのバンドを中心に紹介しました。普通の歌声も併用しているバンド達は、主に以下の記事で紹介しています。
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